ポピュレーション・アプローチアルツハイマー病や脳血管障害による認知症は長い準備状態の過程を経て発症します。アルツハイマー病では、認知機能の低下が認知症の発症の約7年前から起こり始めます。予防を考えるならば、早いうちからアミロイド蛋白をためない生活習慣を身に付けることが望まれます。
また、認知機能を鍛えるにも、早い時期から始めると脳の柔軟性(可塑性)が高く、より大きな効果が期待できます。
地域で認知症予防をすすめるには、軽度認知障害を持つ人も、認知障害のない健康な人も含めた、地域の一般の高齢者を対象とする
ポピュレーション・アプローチが重要です。
いろいろな能力を持つ人たちが認知症予防プログラムに参加することによって、メンバー同士が助け合い、仲間として長く活動していけることになります。
また、プログラムに参加した人たちが地域に啓発をし、次のプログラムを支援する担い手となっていきます。
住民の力で認知症予防の輪が地域に広がっていくことが理想です。