2-1地域型認知症予防プログラム
 地域型認知症予防プログラムは、認知症予防(発症遅延)の効果が期待できる行動の習慣化と、住民が主体的に活動を継続し、地域に広げていくことを目指すグループ活動です。
 厚生労働省が提示している介護予防事業の枠組みでは、地域支援事業の新しい介護予防・日常生活支援総合事業の中の、一般介護予防事業に位置付けられるポピュレーションアプローチをベースとしています。
地域型
地域型認知症予防プログラムの紹介映像 ↓↓↓

特徴1
  認知症の発症を遅らせることが期待でき、多くの高齢者が好む活動である
 
◆ウォーキング  ◆料理  ◆旅行  ◆パソコン
 のプログラムが用意されています。対象者が主体的にプログラムを選ぶことで、好ましい生活習慣や活動を長期にわたって継続するモチベーションを維持することが期待できます。


特徴2
 プログラムは6人から8人の小集団で行う
 
◆エピソード記憶  ◆注意分割機能  ◆計画力 
をより活発に刺激するため、またメンバー相互のサポートや役割の遂行などの面で、集団としての機能を発揮できるように、小集団で行います。
人数が多い場合は、一度に複数グループで進めることも出来ます。その場合、サポートスタッフがいるとやりやすいです。

特徴3
 週に1回定期的に行う
 
運動習慣や知的活動習慣を定着させ、認知症の発症を遅延する効果をあげるため、プログラムは原則として定期的に週1回行います。

特徴4  健常な高齢者を対象とする
 
◆ポピュレーションアプローチ 
を前提としており、認知症発症のリスクの高い高齢者だけを対象としたプログラムではありません。むしろ、認知機能が低下していない多くの健常な高齢者が、少数のリスクの高い高齢者を支えながら自立的に活動を継続していくことを目指します。

特徴5
 プログラムの目標が認知症予防であることを参加者が意識している
 
プログラムの目的が認知症予防であることを参加者が認識しています。このことにより参加者が運動機能や認知機能を鍛える意義を理解し、目標を決めて行動を変えることを受け入れることができます。またメンバーひとりひとりが認知症にならないことを目標にすることで、助け合いや役割分担が自然にできるようになります。

特徴6
 プログラムはファシリテーターが支援する
 
認知症の発症遅延のために有効と思われる行動を習慣化するために、プログラムの活動初期には行動変容の理論とグループワークの技法を学んだファシリテーターが活動を支援します。ファシリテーターは参加者に認知症予防に有効な活動方法についての情報を提供し、モデルを示します。また、プログラム活動の中でメンバー同士が楽しく、そして信頼関係が構築できるよう支援を行います。グループが自立した後も時々活動をモニターし助言をします。

特徴7
 参加者は自立して活動の継続を目指す
 
参加者はウォーキングや知的活動を習慣化する方法を学んだ後、自立してプログラムを継続することを目指します。

特徴8  活動グループの組織化をはかり、地域にプログラムを普及させる
 
活動グループがネットワークや組織を作り、地域の中で認知症予防の啓発活動や後続の活動を支援する担い手となることを目指します。ミニコミ誌の発行や活動発表会の開催などを通して認知症予防の啓発を行ったり、行政や市民団体と協力して後発グループの立ち上げを支援したりします。

特徴9  プログラムの行動評価と結果評価を行う
 
ウォーキングや知的活動プログラムにおいて行動目標を設定し、それが達成されたかどうかについて行動評価を行います。また、プログラムの効果評価として集団の認知機能検査(ファイブ・コグ)を実施し認知機能が維持されたかどうかの評価を行います。